



府中崖線上の「鳩林荘」(左上)、「お滝神社」(右上)、湧水口(左下)、無惨なケヤキ(右下)
多摩川と国分寺崖線の間に府中崖線と呼ばれる段丘が西は立川・国立市あたりから府中をとおり、小田急線の狛江付近まで約16キロにわたって伸びています。崖線の南部は後関東ローム段丘面と多摩川沖積面となっています。崖線としては国分寺崖線が有名ですが、府中崖線もかつての多摩川の流れが残していった浸食跡であり、高さ数メートルの崖線(ハケ)沿いは開発から残されて緑が比較的多く存在しています。この崖線沿いには市川緑道、大国魂神社、武蔵国府八幡宮、鳩林荘、滝神社、東郷寺などのスポットも存在していて、これらを巡るウォーキングも盛んです。
府中市はこの崖線を「保全地区」として指定していますが、ほとんどが民有地のために常に開発にさらされたり、緑を巡って周辺住民とのトラブルも抱えています。
崖線にはかつて豊かな湧水が湧き出しており、「御滝神社」のようにくらやみ祭を司る神官が禊ぎをしたことでも知られています。しかし東京都の名湧水57選にも選ばれた「西府町湧水」のように、湧水も開発で今ではほとんど絶えかけた状態となっており、アカマツとケヤキ、クヌギなど緑の保全とともに雨水浸透対策の徹底と普及などの対策が求められています。